原文 饂飩の粉 二升(麦粉なり)、豚の油 一斤の四つ一つ、牛乳搾りたるままなり、水よき程に入れる、 焼酎盃に二三盃、右は四年より十年余り保つべし。 器物に入れ目張をし風当たらざるようにして、貯[たくわ]うれば其の余りも保つべし。航海の糧三四年を用意す 。一人にてパン一斤を三度に食す、牛豚肉を菜とす。肉は塩にて煮る。パン、平生食し候には、 砂糖加う、三、四年も貯え候には砂糖は入れず。 (但し案ずるに牛乳少なき時は、水多く入るべし、乳多き時は水無くてよし。 手にて漸くこね候位に堅くいたし、そば打ち候棒の短き物にて板の上にて平らに延べ、 厚さ四、五分渡り四寸位ずつに右を玉子焼の中へ入れ上下より火にて焼く。)
備考:食菜録特有か?