原文 御達御座候間、御菓子御用達、真志屋五郎兵衛□□〔原文二字欠落〕製法書し候処、寒製に限り候儀には御座無く候、市中商物[あきないもの]の分は (石島注:下総)行徳〔現千葉県市川市南部〕の辺りにて寒暖の差別なく出来候由。拵え様は極上の餅米を前日水に漬け置き翌日蒸しあげて干飯に仕り、 目荒き臼にて挽き篩の目、中荒に、又細末の篩[ふるい]にて一扁篩[ふるい]、二扁篩[ふる]い段々と篩抜き、 微塵粉に相い成り候分は□り一扇篩候分は荒く候間、篩い抜き留り候文幾度も挽き、 一扁篩目へ留り候分、道明寺と相い唱え候由、右に付けて出来難き儀は御座無く候。