食菜録

下巻161

鯛昆布秀吉

原文
新しき鯛を指身の如く薄く切り、一夜酢に漬け昆布の上へ並べながら、だんだん巻き、渦巻の如くし軽く押を置き、 右昆布を開きながら切身を食すなり。昆布も食すなり。又重箱へ昆布を敷きその上へ切身を並べ、又昆布を置き、 切身を並べ、だんだんと右様にしても同断なり。昆布は菓子昆布よし、鯛の油は昆布に染み、昆布の塩は切身に染み双方甚だ美味なり。

[主な食材]

鯛、昆布

備考:この名称は「たいこう・ひでよし」と読む。