下巻162
近江蕪煎様(京地より申し来る)
原文
かぶら[かぶ]を一寸四方ばかり切り、皮を去り、昆布鰹節だしにて湑ため〔しみこませ〕、よくよく柔かに煮たる所へ醤油をさし、薄葛〔とろみをつけた葛〕引き候て用ゆなり。
(さりながら近江蕪は白味噌の汁にて用いたる方我等は風味よく覚ゆ。)
(但し聖護院を上品とす。第一大なり。大なるは渡り七八寸有るべし。)
[主な食材]
聖護院蕪[かぶ]、出し汁、
醤油、葛
備考:合類に記述無し
『彰往考来』では食菜録特有の料理であると、推測している。