原文 上白米五斗(酒に入れ候一日前に水に漬け飯に蒸して冷え候程よく冷し。)麹五斗(一日一夜水に漬け蒸して麹寝させ申し候。 酒に入れさまに一夜渋紙に拡げよく冷し申し候。)水四斗右の飯、麹をよく混ぜ合わせ、壺へ入れ下からよく押し付けて上まで入れ、 少し中高に押付け入れ申し候、水を入れ候時、飯の上に板を置き、その上から水をつぎ込み、飯の動かぬように仕込み申し候、 壺平地より七寸程深く埋め蓋をよく仕り、渋紙にてよく包み、その上を土にてよく埋め申し候、 人の歩き候わぬ屋根の下の風の吹き抜き候所よく候、寒の内に仕込み来年六月土用の内に口をあけ申し候、酒の色は琵琶色に濁り酒なり。
備考:合類巻一では「麻地酒」。本文の表現に若干の違いあり。