食菜録

下巻189

ヒスコイト方

原文
小麦粉、食塩、少しばかり、右二薬混和し、パンよりやや強く捏[こ]ね長さ一尺五六寸ばかりの丸き木を以て延べ、厚さ凡そ三歩、円径凡ひ三寸程になし、 銅の板にて造りたる円径一寸程の器にて、正中を押し切り、円孔を穿[うが]ち(蛇の目紋の形)、上面をパンの如く数ヶ所突き (焼け易きが為なり)、火度パンに比すれば少し劣れり。焦黒ならずして全面黄色なるを良とする故なり。(図解あれども略す)

[主な食材]

小麦粉、食塩

備考:ビスケットのこと。直径3寸という大きさ。