食菜録

下巻20

芋酒の方

原文
山の芋の皮を取り、厚さ分、中程に刻み、いかき〔笊籬?(ざるやかご)〕へ入れ、鍋の中に湯を沸かし、いかきながら湯に漬け、 熱茶三ふく食べ候間〔熱いお茶を3杯飲むくらいの時間〕ほど置きて、そのままあけ、滴[しずく]を垂し摺鉢にてよくよく摺り、冷え候ほど冷め候時酒を入れ、 練り酒のようにのべ徳利へ入れ置き、用の度々燗をいたし候、五日程も耐[こた]え申し候。

備考:合類巻一では「薯薯●酒」。本文の表現に若干の違いあり。