原文 寒の内の、鯨新しきを食うて見て、軟らかなるをつけ申し候、身鯨は、手のひら程ずつに切り、皮は四分程になりとも、それより細くなりとも切り、 いかにも塩をたくさんにすれ合わせ申さぬように、すしを漬け候如く、おしつけ、蓋の上に重しを置き申し候、身鯨と皮とは別の桶に置きつけ申し候、 塩水たまり申し候ものにて候、その時、重しゆるめ候ても、そのままにても、苦しからず候、取出し候時、竹箸にて取り出し申し候、 中へ手を入れ候えば、桶の鯨、色替り申し候、塩水少く候わば、塩水して入れ申し候。
備考:合類に記述無し。