原文 一、古酒三升 一、醤油 五合 一、鰹節 一升 いかにも、細かに削り、水にて、さっと洗い、はかる、又水にて洗い申さず候わば二升入る、右三色よく混ぜ、炭火の上にて沸かし、 酒の匂い、退き候まで煮るなり。大方煮え候時分、煎酒入り加減をいたし候、又酢をも心次第に加え候、何も、煮え候内、 又梅干を入れ候わんと存じ候えば、梅二十程よく候、よい加減の時、鰹、そのまま、漉[こ]して取り申し候、久しく置き候えば、鰹、 臭く成り候て、悪しく候、この煎酒は、はやわざに、でき申し候。
備考:合類巻一。煎酒。