食菜録

上巻60

切うるかのしやう〔仕様〕

原文
鮎をよく洗い、成程薄く、背ごしに切り、頭、尾先[おさき]はのけ〔除き〕、腸も、子も、そのまま置き、その鮎のかさ一升あらば、 塩を五合混ぜ申し候。塩に少しも、水気なきがよく候。手にて何べんも、むらなきようにもみ合わせ、その後大きなる桶に、 おし付置き申し候。切りうるかたくさんにつけたるほどよき物にて候。(石島注「うるか」は鮎の塩辛を云う)

[主な食材]

鮎の身、
鮎のワタ、塩

備考:合類巻四。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻(同朋舎,1985年) P.176によると
成程・・・できるだけ
かさ・・・量