食菜録

中巻17

ひりうす

原文
麦の粉か、米の粉にてよし、鍋に水を入れにやし粉を入れふかせ、後に湯をしたみ合わせ、卵の黄なる所を入れ、摺鉢[すりばち]にて摺りそれを油にて揚げて、 但しうるの粉七合、餅の粉三合、細かに、はたき、それにてよく御座候。卵、米一升に七つ程入れ、砂糖の煎じたるに,ひたし置き出し申し候。 右砂糖煎じ様、砂糖一斤に水一升入れ、七分の内に煎し申し候、あけ申す時は、太匙[さじ]にて、すくい、鍋に入れ上げ申し候、なりも、 匙の内手心次第にて色々になり申し候。

[主な食材]

米粉、餅粉、
卵黄、シロップ

備考:合類巻二では「ひりやうす」。本文の表現はほぼ同じ。がんもどき?