食菜録

中巻18

ごぼうもち

原文
牛蒡[ごぼう]よく煮て、細かに裂き、餅米の粉五合,粳の粉五合、さき牛蒡と一つに、捏[こ]ね合わせ同じ加減は常の如く、 作り候。大栗ほどにして、厚さは少し平めにして、これを油にてよくあげ申し候後に、煎じたる砂糖のみづ〔合類では砂糖か蜜) につけ,二三日も後に出し申し候。但しごぼうは三分一、粉は多め。

[主な食材]

餅米粉、米粉、
ごぼう、黒蜜、

備考:合類巻二では「牛蒡餅」。本文の表現に若干違いあり。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻(同朋舎,1985年) P.129によると
捏ね合わせ同じ加減は常の如く・・・捏ね加減はふつうでよい
大栗ほど・・・大きな栗ほどの大きさ
煎じたる・・・一煮立たせた
〇山椒味噌をつけて焼いても美味。