食菜録

中巻19

さうきう餅

原文
粳[うるち]の粉七分,餅の粉三分、なまたれの色合いにて、いつもの団子の加減に捏[こ]ね合わせ、かまぼこ大いさ程〔かまぼこの大きさ程度〕に、作り申し候。 但し粉一升に、白砂糖六十目程入れ申し候。それをよく捏ね合わせ、蒸籠[せいろう]にて二時ばかり蒸し申し候。 よく冷まし、切り候て出し申し候。 右の内へ、胡桃[くるみ]、剥かして二十程入れ、又、一さおには、山の芋の皮を去り、内へ入れたるもよくござ候。

[主な食材]

小麦粉、米粉、
餅粉、味噌、砂糖
くるみ、山芋

備考:合類巻二では「宗及餅」。本文の表現に若干違いあり。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻(同朋舎,1985年) P.130によると
分~合・・・(例:粳の粉七分、うるち米の粉七合)
二時ばかり・・・4時間ほど
二十程・・・20粒ほど