食菜録

中巻24

柿いりの法

原文
串柿〔しぶ柿の皮をはぎ、竹串に刺して干したもの*1〕にても、すり柿〔しぶ柿の皮をはぎ、糸や縄に吊るして干したもの〕にても、二つに割り、種をとり候て、粳[うるち]の粉を水にて、とろりと練り候て右の柿を打ち入れ、 さて、あけ、油をよくたたせ、杓子[しゃもじ]にて、柿一勺[しゃく]ずつ入れ上げ申し候。

[主な食材]

柿、米粉

備考:柿のてんぷらである。
合類巻二では「柿煎の方」。本文の表現に若干違いあり。
*1 中村幸平著「新版日本料理語源集」より引用