食菜録

下巻184

蚫しんじょ

原文
蚫を大根おろしにておろし、銅摺鉢にてよく摺り(但し貝をはがし、身を取り又上の平なる所の赤色を薄くへぎ取るなり)。 生塩、玉子白身、酒、水にて然るべく延べる。湯煮をして葛かけにして用ゆ。

[主な食材]

鮑、卵白身
酒、塩

備考:『彰往考来』では食菜録特有の料理であると、推測している。
身のうえの赤い色の所を薄くそいでから使う。湯にとって固めたものを葛をかける。