下巻24

淺漬の方

原文
大根（半分は葉を付け乍ら[ながら]半分は葉を切て一両日干して少し皺の寄り候時分よく候）
塩　一斗、　糀　四升
右の塩、 糀をよくよく混ぜ合わせ、桶の下へ一返振り、大根を置き摺れ合わぬように間へも上へも塩糀を置き、 何返も重ね上げ成る程〔可能なかぎり〕強く押しを掛け、後は少し押しを緩く申し候。塩の分量は大根の数次第なり、 大根何程〔どれだけ〕の積りは知れ申すものにて候。

備考：合類巻三では「大根浅漬の方」。本文の表現に若干の違いあり。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻（同朋舎,1985年） P.154によると
乍ら・・・ながら
少し皺の寄り候時分よく・・・少し葉がしおれる時がよい
一返振り・・・一回ふり
何度も積み上げ・・・何遍も重ね上げ