食菜録

上巻22

うけいりとうふの仕様

原文
山の芋と、豆腐と等分、何にても魚等分よりは少し控え、面々にすり、その後一つにすり混ぜ、塩少し混ぜ申し候。 すましの汁へなりとも、又煮物へなりとも、杓子〔しゃもじ〕にて、つみ入れのようにいたし入れ申し候。薄たれにて、葛たまり又鳥味噌程かけてもよし。

[主な食材]

すり身、山芋、
豆腐

備考:『合類』に記述はないが、『八百屋集』に同名の料理の記述がある。
『八百屋集』は、著者不明の江戸時代の料理本である。
元禄6年(1693年)には成立していたとみられる(合類は、1689年刊)。
川上行蔵編著「料理文献解題」(柴田書店、1981年)152頁によれば、
「八百屋集」の「記事は大体合類日曜料理抄の写しとみて差し支えないが、記述項目の順序は異なり、字句も多少変更した点がある。・・・また、新たに追加した項目もある」