中巻22

あめねり様

原文
白砂糖、三斤、水、二升、
右銅鍋に入れ、炭火の上にて、一あわ煎じ、毛篩[すいのう]〔馬毛の篩か〕にて漉し、鍋をよく洗い、右の鍋に入れ半分になる程煎じ、米の酢盃に、 七分ほど入れ、又、一あわ煎じ、汁飴、飯椀に、八分め程入れ、一あわ煎じ、餅米三合五勺よく摺り入れ申し候、右へらにて二人も三人もより合わせ、 鍋底に、つかざるように粘[ね]りつめ、たらたらと、よき加減の時、うどんの粉の上へ、杓子[しゃくし]にて、移し固まりたる時切り申し候。

備考：合類巻二では「飴ねり様」。本文の表現に若干違いあり。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻（同朋舎,1985年） P.143によると
一あわ煎じ・・・一煮立たせ
たらたらをよき加減の時・・・たらたらと、たれる程度のよき加減のとき
うどんの粉・・・小麦粉