食菜録

中巻8

たいりちまきの仕様

原文
粳[うるち] の上白米 一升、餅の上白米 二升、水に加[か] し叩[はた] き候て二色ながら絹篩[ふるい] にて篩い申し候。(石島注「水にかしはたき候」とは米を水洗し水を切り臼にて搗くこと)。 右水一升に、砂糖半斤入れ、よき加減に捏[こ]ね申し候。又た黒砂糖にて、同じ如くに捏ね、 二色に作り、黒砂糖にて、捏ね候を筋に付くように混ぜ、熊笹〔笹の一種〕にて包み、畳のり〔い草〕にて巻き、蒸籠にて蒸し申し候。

[主な食材]

餅粉、米粉、
砂糖、黒砂糖

備考:合類巻2では「笹粽」。本文の表現に若干違いあり。
「原典現代語訳日本料理秘伝集成」第一巻(同朋舎,1985年) P.134によると
二色ながら・・・それぞれ
よき加減・・・
二色・・・二種 筋をつくように・・・筋をつけたような模様になるように