原文 海雲を取り、そのまま置く時は、直に悪しく相い成るなり。依て海雲一升へ、塩一升交ぜ、桶へ入れ置く時は、 二三年置いても悪しく相い成らず、製[つく]る時は摺鉢の中へ入れ、砂にて何遍もよくよく揉み、 又水を何遍も掛けて洗い、いささかも砂の残らざるようにいたし、水をよく切り布にて搾[しぼ]り、 いささかも水気無きようにいたし、一二寸位に切り、三塩かけて相い用い候。
備考:冷や汁としてもずくを使う献立は他に例がある、もずくそのものの製法の記述が他本には見られない。